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電球の世界へようこそ!【1】

私たちの暮らしを彩る「照明器具」。中でも最重要と言っても良い電球についてお話しします。電球の種類や特徴はそれぞれ違うため、使い方や照明器具も、電球の種類によって異なります。

主流の電球には、3種類あります。
白熱電球と蛍光灯、そして近年では主流になったLED電球です。
それぞれの、詳しい特徴を数回に分けて解説いたします。
今回は、白熱電球についてお話します。

白熱電球と一口に言っても、その種類はさまざま。

  • シリカ球(標準的なエジソンランプ)
  • クリプトン球(小型でシャンデリアなどに最適)
  • シャンデリア球(先が尖ったロウソク型)
  • ハロゲンランプ、ハロピンランプ
  • ナツメ球(豆球)
  • レフランプ
  • ビーム球
  • …などなど!

白熱電球(エジソンランプ)

白熱電球とは、エジソンが発明した、くるくるしたコイル状のフィラメントが光る電球のことです。フィラメントにはタングステンという金属が使われています。​タングステン製の細い金属線で、電流が流れることで抵抗による発熱が生じ、約2200〜2700°Cの高温になり白熱化して光を放ちます。フィラメントを外部環境から保護し、内部には真空またはアルゴンなどの不活性ガスが封入されています。これにより、フィラメントの酸化や蒸発が抑えられ、電球の寿命と発光効率が向上します。 ​電球を照明器具に取り付けるための金属部分で、電気を供給する役割も果たします。​このシンプルな構造により、白熱電球は即時点灯が可能で、安定した明るさを提供します。​

特徴

1. 即時点灯と安定した光

白熱電球は、スイッチを入れると同時に最大の明るさで点灯します。​これは蛍光灯や一部のLED電球で見られる徐々に明るくなる特性とは異なり、すぐに明るさが必要な場面で有効です。​また、光のちらつきが少なく、安定した明るさを提供します。

2. 高い演色性と温かみのある光

白熱電球は、演色性が高く、物の色を自然に見せることができます。​また、色温度が約2700Kと低めで、温かみのある「電球色」の光を放ち、リラックスした雰囲気を演出します。 ​

3. 寿命と消費電力

一般的な白熱電球の寿命は約1000時間とされており、LED電球や蛍光灯と比較すると短めです。​また、消費電力も高く、エネルギー効率の面では劣ります。 ​

4.白熱電球を使用した有名な照明器具

白熱電球の温かみのある光と高い演色性は、多くのデザイナーにインスピレーションを与え、以下のような名作照明器具が生まれました。

 a. PHランプ(ポール・ヘニングセン)

 デンマークのデザイナー、ポール・ヘニングセンが設計したPHランプは、白熱電球の光を効率的に拡散させるためのシェード構造が特徴です。​柔らかく均一な光を提供し、北欧デザインの象徴的存在となっています。 ​

 b. バブルランプ(ジョージ・ネルソン)

 アメリカのデザイナー、ジョージ・ネルソンが手掛けたバブルランプは、白熱電球の光を柔らかく包み込む独特のデザインで、ミッドセンチュリーモダンの代表作とされています。 ​

 c. アルコランプ(アッキーレ・カスティリオーニ)

 イタリアのデザイナー、アッキーレ・カスティリオーニによるアルコランプは、大理石のベースと長いアーチ状のアームが特徴で、白熱電球の直線的な光を効果的に活用しています。​

まとめ

白熱電球は、そのシンプルな構造と温かみのある光で、長年にわたり、世界中の人々に親しまれてきました。​エネルギー効率や寿命の面では蛍光灯とLED電球に劣るものの、即時点灯や高い演色性といった特性から、雰囲気を重視する空間やデザイン性を求める場面で今なお活躍しています。​特に、名作照明器具との組み合わせは、白熱電球の魅力を最大限に引き出す好例といえるでしょう。

私が最初に就職した照明メーカーでは、ランプの違いについて徹底的に学び、ワット数、口金サイズなど、少しの違いで、特徴も役割も、光り方も違うということを叩き込まれました。

当時、会社の先輩たちが結成していたロックバンドの名前は「メタルハライド」。これもランプの名前です。ランプおたくばかりの会社でした。

続く

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