リフォームの未来【2】

エスカレーター式顧客サービス
日本の住宅業界は長らく、ひとつの業者が一人の顧客に対して包括的なサービスを提供してきました。家を建てた住宅メーカーが、その後、5年、10年、15年と、定期的にOB客を訪問し、
「そろそろリフォームやメンテナンスが必要な時期ですよ」と営業していました。こうして、ひとつの会社と、長く付き合う習慣が根付きました。
大手のハウスメーカーであれば、専属のインテリア・コーディネーターもいるので、家だけでなく、カーテン、照明、家具のセレクトなど、内装やインテリアも提案してもらうことも可能です。大手ブランドならではの信用も抜群、倒産する心配もなく、担当者とずっとお付き合いしていれば、自分の手を煩わすことなく、まるまる任せておけば、住環境にまつわることは全部やってくれるという便利なシステムです。
このやり方は、顧客側と業者側の利害が、どちらにとってもwin=winな関係です。
顧客は自分たちで選んだり決めたりする労力が省ける。業者側は、付加サービスを厚くして労力はかかるものの、顧客を丸抱えにし客一人当たりの売り上げ単価を上げることが出来ます。
百貨店や、家電量販店も同じ囲い込むスタイルで、自宅までの配送、組み立て、設置もしてくれました。顧客側は、自分で何も考えたり、段取りする必要がなく、いわば目的地まで連れてってくれるツアーガイド付きのパック旅行のようなサービスを享受してきました。
リフォーム会社も、同様です。本来であれば、顧客が自ら調査したり、ショールームへ足を運び、商品選定をする必要があるところ、リフォーム会社の担当者が、膨大な選択肢の中から、各々のお客様の好みと予算に合わせた商品提案をし、カタログ、資料、サンプルを用意し、3~4種類ぐらいに絞られた選択肢の中から選べば良いだけ。ひとたび契約書にサインをしたら、あとは全部リフォーム会社の担当者がやってくれます。
良質と悪質
このように、住宅にまつわるサービスは、顧客の生活圏に立ち入ることになる上、業者と顧客の付き合いが長期間続くため、信用できる業者を選ぶことがなによりも大切になるわけですが、悪質なリフォーム業者に金額をボラれたり、悪質な工事をされるリスクもありえます。
先日も、詐欺業者が逮捕されていました。
よく吟味する必要はありますが、悪質と呼べるような業者は、唐突な訪問販売や、チラシ配布している聞いたこともない会社ででもない限り、通常はなかなか見つかりません。
いっぽう、良質なリフォーム会社とは、良心的な価格で、難易度の高い施工も行っている会社のことです。町で見かけるリフォーム会社、CM、ネット、マッチングサイトなどで検索できる会社は、どこも良心的な会社がほとんどです。口コミがついているような企業であれば、ある程度信用がおける会社だと言えるでしょう。
しかし、良心的な会社であっても、得意不得意や相性はありますし、価格帯もピンから切りまであり、高額なところもあれば、ホームセンターや家電量販店が展開しているような極めて安価なリフォーム会社もあります。
そして、冒頭でお話ししたような、本体工事と付帯するサービスを、長期間、無償で提供してきた従来の日本式カスタマーファーストと、長らく続いたデフレ経済でコスト感覚が更新されていないままの日本人の経済感覚が、どんどん変容していく建設業界と、今後、折り合っていくのかが懸念されます。
なぜなら、今までならやってもらって当たり前だった付帯サービスは、人件費、資材、エネルギー、あらゆるコストが高騰している現在では、もはや当たり前ではなくなってきているからです。
続く

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