リフォームの未来【1】

リフォームの今
リフォーム会社とは、工事の発注者(顧客)と職人(施工者)との間を橋渡しする、いわば中間業務を担う組織です。
こういった業務を担うリフォーム会社、ハウスメーカー、公務店は、今後おそらく減っていくのではないかと、悲観的な未来予想をしています(リフォーム屋が言うのもなんですが…w)。
職人の人手不足、資材費の高騰のせいで、4年前と比較すると、およそ2倍もの工事費用がかかるようになりました。しかし、長年のデフレに慣れてしまった日本の顧客は、いまも費用にとてもシビアです。
一方、時代はすでにネオリベラル社会に突入しています。
ネオリベラルとは、政府が市場に介入することなく、市場が自ら自由に発展していくことを指します。つまり、富の再分配を意図的に行わないため、持たざる者と持っている者の格差が乖離していくという副作用を起こします。
その反面、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)のようなグローバル企業や、宇宙開発のような新しい事業が誕生して社会を革新していくという良い面も合わせ持っています。
世帯年収が3000万円以上のパワーカップルもいれば、世帯年収300万円で6人家族が肩を寄せ合って生活しているような世帯もいる。貧富の格差は30年前と比較して、とてつもなく広がっています。
高所得者は、住まいに好きなだけお金をかけることができるようになり、国内にとどまらず、海外からも高級ブランドの家具や資材を取り寄せたり、有名建築家やデザイン事務所に、こだわり抜いたリノベを依頼できるようになる一方で、中間所得以下の層にとっては、それほど高価格帯ではない工務店やリフォーム会社(弊社のような)で工事をすることさえ、費用がまかなえないという事態が予測できます。
このような格差社会になると、世界中のラグジュアリーを知りぬいた目の肥えた富裕層を相手にできるようなレベルの高いデザイン会社か、価格にシビアな顧客層のための最安値で工事できる激安工務店しか、生き残れなくなる未来が予想できます。
つまり、我々のような中堅中庸なリフォーム会社は淘汰されていくということです。
しかし、これは私たちの存続云々のみならず、顧客にとってもデメリットとなりうるのではないかというのが、今回のテーマです。
リフォーム会社の役割
我々のような、良心的な価格帯のリフォーム会社に、工事全体を丸まかせにできるというのは、価格以上の価値があると思うのです。
例えば、いくらコストを抑えられるからといって、顧客自らが、全ての資材と職人を手配して、中間マージン分のコストを抑えることが出来たとして、現場の管理をしつつ、施工を逐一見守り、職人に適切な指示を出すという作業は、よほどのDIY好きでもない限り、並大抵の労力ではありません。就労と日常生活を並行しながらともなると、なおさらのことです。
このような煩雑な業務をすべて代行してくれるのが、リフォーム会社です。リフォームの設計プラン、資材の選別から手配、工事管理まで、全て丸投げして任せられること。しかも、そこに対して格段の料金はかかっていません。
有名な設計事務所のような専門性やデザイン力がなかったとしても、堅実で適正な工事費用とスキルがある中堅のリフォーム会社の存在意義は、とても高かったはずです。
しかし、二極化が進んでいる現状では残念ながら、中間を担っていた多くの会社は淘汰されると思います。
見積もり金額の高い安いにばかり目を奪われてきた顧客が、こうした明文化されてこなかった、いわば、当たり前だと思われていた、企業努力や付加価値サービスに、実は一番の価値があるのだということが見えていなかったということが理由としてあげられます。
最上級には高い値段がつくのは当然ですし、最安値には安いだけの理由がある。
しかし、長らく続いたデフレのせいで、物やサービスに対する真の値打ちを見抜く目を養ってこなかったことが、ひいては巡り巡って、顧客のデメリットとなって却っていく気がします。
次回に、続きます。
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