幕末生まれの京町家をリノベする
思い入れのある生家は推定160年以上前の正真正銘の京町家!
昭和に増改築して経年劣化した部分を取り除き、伝統工法の良さと現代的な利便性を兼ね備えた住まいにリブートしました。
- 築年数
- 推定160年以上
- 建物
- 木造二階建て
- 面積
- 約60㎡
- 構造
- 木造伝統工法
- 間取り
- 1LDK+ロフトスペース
- 家族構成
- ご夫婦2人住まい
Before/After
ビフォーアフター
- 玄関
- 土間
- 廊下
- 1階西
- 1階東
- キッチン
- リビング
- 洗面室
- 坪庭
- 階段
- 2階北
- 2階西
- 寝室西
- 寝室北
- 収納
- 外観
- 外壁
Plan
間取り
- 一階の下屋部分は室内側に取り込まれるように増築されていました。建設当初の位置に外壁をセットバックさせ、スッキリとした玄関土間としました。
- 押入内部に取り付けられていた急で狭い階段を撤去し、緩やかで上りやすいスリット階段を廊下側に取付けました。
- LDKを直線的な動線に配置して、奥の坪庭を眺められるようになり、京町家ならではの間口が狭さを感じさせないようにしました。
- ガス・給排水の配管はすべて新たにひきなおし、水廻りを廊下側にまとめてスムーズな動線としています。2階にもトイレを設置しました。
- 2階の居室は主寝室のみとし、ワークスペースとしても来客用としても使えるような広々とした空間にしました。窓からは向かいにある公園の桜を眺めることができます。
- 京町家の特性を活かすよう、通気性良く、呼吸できる内装を心掛けました。土壁を塗りなおし、収納内は杉板、外壁にも焼杉を張りました。木造の伝統工法の家においては、湿気で木材が腐ったり、シロアリ被害に合わないようにすることが大切です。
- 景観条例のガイドラインに従い、京都の街並みに溶け込む落ち着いた外観に仕上げました。
Voice
お客様の声
自宅で宴会できるぞ!
このたびは、ありがとうございました。 リフォーム後の家を見て、生まれ育った家と同じだとは信じられませんでした! ライトアップリフォームさんにお願いして本当によかったです。 友人を招いてお酒を飲むのが楽しみでなりません。 通勤時間がかかるようになるため忙しくなる妻に代わって、僕が料理も掃除も担当します。 キッチンも何もかもが新しくて使いやすくなっているので、楽しく家事が出来そうなのもうれしいです。 京都にお越しの際は、ぜひうちに立ち寄ってくださいね。 とにかく大変な工事をお任せしてお疲れだと思います。 久合田さん、しばらくはゆっくり休んでくださいね。
Note
リノベのあとで
はじまり
京都の実家をリフォームが可能か調べてほしいと依頼を受けたのが、今からちょうど2年前でした。好きな京都に行けると気軽な気持ちで現地調査に伺いました。ひとめで年季が入った家であることはわかりましたが、その時はまだ、この家が正真正銘の京町家だとの認識はまったくありませんでした。祖父母の代からの家で、図面がなく、いつ建てられたのかも正確には分からないとのことでした。
家の中は家財道具や身の回りの物がぎっしり詰まっている状態でした。まずは図面が描けるよう、できる限りの測量をするところから始めました。この時点では、実際の基礎や柱、躯体がどのような状態なのかは正確に把握できません。あくまで目視で確認できる表層の情報をもとに作成した概算の見積書と図面をお渡ししました。そこから連絡がないまま一年が過ぎました。この案件は流れたものと思っていたある日、クライアントご夫妻から再び連絡がありました。
大きな決断
あれから検討を重ね、やはり実家をリフォームして住む決心がついたとのことでした。一年前にも、見積書はあくまで概算だとご説明した上で提出していました。つまり、実際に解体して躯体の状態が露わになった場合に、工事内容と費用が増える可能性が高いことを事前に示唆していたのですが、概算の時点でも相当な費用がかかることは想定されていました。リフォームでこんなに掛かるなら、いっそ新築に建替えた方が良いのではなど議論を重ねたそうですが、結果的には思い入れのある実家を残したいという思いが決め手になったそうです。
伝統と刷新のはざまで
耐震診断専門の一級建築士を伴い、再び現地へ赴きました。ここで、この家が伝統工法で建てられていることが分かりました。
伝統工法とは、釘や金物を使わず、継手・仕口と呼ばれる高度な木組み技術と、基礎と柱を緊結しない石場建てを特徴とする日本古来の建築技法です。
今は在来工法が一般的です。特に阪神淡路大震災以降は、土台を鉄筋コンクリートでしっかり固めるベタ基礎にし、適切に筋交いを入れたり、負荷がかかる部分に耐力壁を設け、軽量な屋根や外壁で仕上げます。つまり足元はガッチリ、上は軽くして耐震する方法です。
いっぽうの伝統工法は、石の上に柱を乗せただけの基礎に木材を組み交え、仕上げに重たい瓦でふたをするだけです。今の耐震工法に慣れていると頼りなく思えますが、これもまたとても有効な耐震なのだと建築士が教えてくれました。「しなり」と「変形」で地震の力を逃がす柔構造であり、耐久性とメンテナンス性に優れ、100年単位の維持が可能なのだそうです。特に、大きな活断層がない京都市内においてはこのままの構造を活かした改修をするのが機能面でもコスト面でも良いだろうと判断し、町家プロジェクトはこうしてスタートすることになりました。
答えのない問いを考え続ける
その後、どのようにしてリノベーションを進めていったのかはブログに詳しく記録していますので、ご参照ください。
約5か月間に及ぶ工事期間、毎日が町家を改修する困難と向き合う試行錯誤の日々でした。私の経験不足と無知によるところも大きな理由です。
それと同時に、京町家は毎日約2軒のペースで京都の街並みから消えていっています。
労力と費用をかけて改修しても、古い家が新品になるわけではありません。新築に建替えた方が今の優良住宅基準を満たした機能的な家になるわけですから、多くの人が京町家の再生保存をあきらめてしまうのも理解できます。近年、京町家の風情を活かして、カフェや民泊施設として再生する事例は増えていますが、実際にそこで暮らすために町家リノベを選択する人は減っているのが現状です。このたびのクライアントも、さぞ悩まれたことでしょう。大変な決断だったと思います。
リノベを終えて
町家の伝統を残していくことの意義と、耐久年数が20~30年くらいの新築住宅がわずか2、3か月で手軽に建てられる昨今の建設事情。箱としての家とそこに住む人について、最適な答えは簡単には見つかりません。これからも、キャリアを通じて考え続けていくと思います。
最後に、こうして工事を終えて振り返ると、自分の力不足を痛感する毎日だったと同時に、多くの学びも得ることが出来ました。
私共にこのような機会を与えてくださったクライアントのお二人に、あらためて感謝申し上げます。新しくなったご自宅が寛ぎと憩いの場となりますよう、心よりお祈りしています。
Fee
料金
- 解体工事
- 50万円 内部解体・既存設備撤去
- 足場工事
- 35万円 足場組
- 木工事
- 800万円 大工・造作工事(材工共)
- 浴室工事
- 85万円 ユニットバス材工共
- キッチン工事
- 145万円 キッチン・カップボード材工共
- トイレ工事
- 80万円 1、2階 材工共
- 洗面化粧台工事
- 75万円 材工共
- 配管工事
- 20万円 材工共
- ガス工事
- 30万円 材工共
- 給湯器工事
- 20万円 材工共
- サッシ工事
- 96万円 材工共
- 左官工事
- 200万円 材工共
- 電気工事
- 150万円 配線工事・器具取付含む 材工共
- 内装工事
- 60万円 材工共
- 建具工事
- 135万円 造作扉・古建具取付 材工共
- フローリング工事
- 120万円 フローリング・巾木貼 材工共
- 塗装工事
- 65万円 内部木部・外壁塗装 材工共
- エクステリア工事
- 280万円 焼杉・瓦・坪庭工事 材工共
- その他工事
- 200万円 廃材・残置物撤去・美装等
- 建物診断・書類作成費
- 30万円
- 合計
- 約2676万円 税別
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