明日からは、もう12月。

今年も、あっという間です。
師走の迫る、目がまわるような忙しい最中、私‥逃げ切れませんでした。
とうとう、捕まってしまいました、あいつに・・。

あいつとは、そう。コロナです。

この日の朝、かすかな喉の痛みはありましたが、それ以外は変わりない体調でした。
それよりも、私のキャリアでも、難易度1、2を争う難関リノベ工事の大切な引き渡しの前日。明日は、しっかりお客様にお引き渡し出来るように一日現場に張り付く予定で、張り切っていました。

昼過ぎから、喉の痛みがひどくなってきましたが、午後からもパナソニックの大阪ショールームでの接客をこなしていました。ここでは、主にお話するのは、ショールームの担当アドバイザーさんなので、体調も気になりませんでした。しかし、ショールームを出たあたりから、どんどん体が重くなってきて、これはちょっとまずいなと思い始めました。

先ほどもお伝えした通り、翌日は大事な工事の最終日。どうしても外せない予定なので、今日は早く寝て明日に備えようと思いました。夕食後に、備蓄していた風邪薬を飲んでから寝ました。

ところが、普通の風邪なら薬を飲めば、多少なりとも体が楽になるのですが、今回は何やら一向に楽になるどころか、悪寒と喉痛もどんどんひどくなり、ついに吐いてしまい、睡眠どころではありません。これは、いつもの風邪ではないのでは??と、いやな予感がひたひたと押し寄せてきました。

私は、もともと耳鼻咽喉系が弱く、しょっちゅう風邪を拗らせて副鼻腔炎になったり、扁桃炎になったりしていますが、今回はそんな柔なもんではありません。

熟睡できないまま、翌朝を迎えましたが、良くなるどころか、体には10トンの砂袋を上から乗せられたような、尋常ではない重さ。そして、ガンガン響くような頭痛。これは、やばい。もしや‥??

少々のことであれば無理をしてでも仕事に行くのですが、もうトイレまで歩くだけでも泥沼の中を腰まで浸かっている状態で歩いているような感じ。そして吐き気。これは、もう現地に辿り着けたとしても、何も出来ず迷惑をかける、それどころか何かを人に移してしまうかもと思い、まず、S難度の現場を共に担当している同僚に連絡し、とにかく電話には出るので、なんとか一人で対応してくれと伝達。

同僚には、土壇場で大変な現場の最後の仕上げを任せ、さぞ大変だっただろうと申し訳なく思っています。
この場を借りて、お礼とお詫びを申し上げます。
しかし、いつもは一人でひとつの物件を担当しているので、今回は同僚との共同プロジェクトだったので、本当に助かりました。もし、一人だった場合、一体どうなっていたかと思うと、ゾッとします。

その後、耳鼻咽喉科に電話。発熱外来は、通常の診察の後なので、終わり次第電話するので、それから来てくださいとのこと。
結局、昼過ぎまで待っていましたが、この診察待ちの間も、あまりの辛さで本当に地獄でした。それにも関わらず、この時点でも、楽天的な私は、「インフルエンザね、きっと。」などと、思っていました。

そして、ようやく呼び出しの電話が来て医院に向かうのですが、たった500m先の道のりが、もう息も絶え絶え。2〜3分で着く距離を、ずるずると這うようにして向かいました。
医院の屋外にある、駐車スペースに丸いスチールパイプの椅子があり、そこが診察場所。

喉を見るなり、先生は、「僕の見立てでは、溶連菌ちゃうかな」との言葉に、一筋の希望の光!
コロナじゃないんじゃ?!溶連菌も、喉のウイルス性感染症ですが、抗生物質を飲めば、わりとすぐに治癒します。

インフルエンザ、溶連菌、コロナ抗原検査の3つの検査をされ、待つこと10分ほど。

結果は、コロナでした。

がーん‥。一応、ワクチンも接種してきたし、仕事している以外、人の多い場所に出歩いたりもしていません。

とはいえ、後ろめたい点がないわけでもありませんでした。3年間、なんとか罹患せずにきたので、心のどこかに油断があったのかも知れません。我が家で唯一、4度目のワクチン接種が終わっていなかったことです。理由は、過去3度の接種では必ず2日間は高熱で寝込んでしまうため、この多忙な時期に2日もダウンしている暇がないとタイミングを逸していました。
もう一つは、オミクロン株用のワクチン券がもうすぐ配布されるからと、次に打つならそっち打ちたいなどと勝手に思っていたことです。

検査代は2000円ほど。薬代は無料でした。
入院するようなレベルではないにせよ、通常の風邪の30倍ぐらいはしんどいので、とりあえず薬をもらっただけで、少しホッとしました。何も無しでは、とても耐えられるようなしんどさではありません。

陽性者登録センター

薬と一緒にコロナ陽性になった方へというA4サイズの用紙をもらい、よく読むように言われました。
https://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/2019ncov/youseitouroku.html

WEB上で、陽性者登録します。

なるほど。テレビで全国の陽性者数は、このようにして把握してたんだなと。当たり前のようでも、経験してみないと知らなかった世界です。

QRコードで簡単に登録も出来、申請もすぐに出来ました。3月頃の第6波の時期などは、診察はおろか薬をもらうことも大変だったと聞いていたので、ここまで流れるようにスムーズなことに、安心しました。これだけ連日、コロナと騒がれて3年近くを過ごしていても、いざ自分の身に降りかかると、何をどうしたら良いかと不安なものです。

登録すると、在宅療養が無理な人のための宿泊施設の入所手続きや、悪化した場合の連絡先や対応方法が掲載されています。

今回、私は簡易配食サービスを依頼しました。外出できないので、食材を送ってくれるサービスです。今のところ、家族は何の症状もないですが、濃厚接触者になるので5日間は自宅待機を勧められています。食事の用意などで迷惑をかけたくないので、食材を届けてもらえたら助かるなと思ったからです。 

申し込んで2日で最初に届いたのが上の箱で、カップ麺などの乾燥モノ。これだけでも、ありがたいなと思っていたのですが、ここから毎日一箱の配達があります。

次はレトルト類、翌日は冷凍物。今までに全部で4箱、届けてもらってます。

私は、ほとんど食欲がないので、スープぐらいしか食べていませんが、家族にも好評だったので、結果的に助かりました。

コロナの症状

人によっては、最初の1日ですぐに楽になったという話も聞いていましたが、コロナの症状は個人差が大きいようで、あまり参考にならないかもしれませんが、一応私の場合はどうだったかご紹介しておきます。

・熱は4日間、38度代の後半から39度代でした。
解熱剤のカロナール錠を4時間おきに飲んでいましたが(飲まないと、喉も頭も痛過ぎて耐えられないのです)、熱は下がりませんでした。

・喉の痛みも長引きました。ようやく5日目ぐらいから、唾を飲み込んでも痛くなくなりましたが、代わりに鼻が詰まってしまい、呼吸困難に。

・喉が腫れて、声が出なくなりました。痰もすごい量で、喉が詰まりそうに何度もなりました。

・頭痛。ズキズキではなく、ガンガンという感じの痛みで辛かった。これも5日間ほど続く。

・喉も頭も痛いため、薬を飲んでも、全く眠れない。少しウトウトしても、すぐに痛みと呼吸の苦しさで目が覚めます。

・因果関係はわかりませんが、びっくりするほど髪が抜けました。熱のせいでしょうか?とにかく、薄毛でお悩みの人には、これは特にいやな副作用ですね。

このように、とにかくしんどいので、寝ることもできないし、食欲などあるはずもなく、とりあえず薬を飲むために、スープ類、ヨーグルトなどを食べるのがやっとでした。ところで、熱がある時に食べるりんごは、本当に美味しいなあとしみじみしました。果物は、天の恵みの病人食です。

隔離生活については、我が家は一戸建てなので、家族と動線を分けるのは比較的簡単でした。家の中で、一番奥に位置する2階の寝室に籠城し、夫に客用の和室に移ってもらうだけで済みました。持ってきてもらうものは部屋の外に置いてもらい、トイレに行く以外はひたすら部屋に引きこもっていました。

使い捨てグッズの活用

これは絶対おすすめというか、既にご存じの方も多いと思いますが、使い捨ての食器とカトラリーは買ってきてもらいました。家庭内感染を避けるため、飲食した後の食器などを誰にも触らせたくはありません。防災グッズとしても常備しておくと、安心だと思います。

眠れない夜のおともに、Abema TVと良質なサスペンス

最初の2日間は、しんど過ぎて、テレビを見ることもできませんでしたが、3日目ぐらいから、少しですが好転してくるので、夜がとても長〜くなります。

この時期に療養になってラッキーだったのは、Abema TVでワールドカップを全試合オンエアしてくれていること。おかげで、ほぼ全ての強豪国の試合をライブで観戦できています。普通の地上波テレビのような、日本チームの異常な持ち上げトークとかもなくて、全ての国を公平に解説しているので好感度も高く、見やすい。今年は、どこが優勝するのか、楽しみです!

なかなか読めずにいた、高村薫の「レディ・ジョーカー」という長編ミステリー小説も読了。面白かった。


奇しくも、配食サービスに入っていたグリコのお菓子と一緒に。(読んだ人なら、意味がわかります)

人によっては重篤化するリスクのある怖い病気。気をつけていても罹ってしまうこともあるでしょう。どうか、日頃から無理をせず、体調管理をして、それでも罹ってしまった場合は、もう諦めてこの療養期間を休息の時間と捉えて乗り切りましょう。