駅近の好立地にもかかわらず、放置されている空き物件

昨年から、魅力的な中古物件はないかと、あれこれ不動産を物色しています。

個人的に住む家を探しているわけではなく、会社として古民家再生リノベーション・プロジェクトを立ち上げたいというのが一つ。

もう一つは、会社のショールーム兼オフィスとして活用するための物件探し。
(ただ単に、古い建物が好きということもあります。)

ここは、急行が止まる駅から徒歩2〜3分、大通りからもすぐという好立地な場所です。
それが証拠に、写真の手前にある白い建物は、元喫茶店。隣は、ピアノ教室。その右隣も、事務所として使用されていた建物です。
かつては、地元の人が行き交う活気のある通りだったことがうかがえます。

ところが、空き家のまま長らく放置されています。外壁も剥がれ落ちそうになっていますが、修復もされない状態で、かなりの年数が経っています。

雑草が生い茂り、窓ガラスを覆い隠していますが、昭和建築らしい素敵な外観ですよね? 全面ガラス窓で日当たりが良く、開放感があって居心地の良い喫茶店だっただろうと思います。
こんなに立地も良く、魅力的な物件が、なぜか空き家のまま放置されているのです。
改修すれば、まだ十分に活用できるはずです。

裏側から見た画像。厨房の様子が、隙間から見ることができます。

ピアノ教室。ネーミングもセンス良い。

隣の事務所。典型的な昭和のタイル貼りの建物。縦長の窓が良い感じなのですが、ここも空き家です。

3軒とも、少なくとも10年近くは空き家の状態ですが、入居募集もしていなければ、売りにも出していません。

地元の不動産屋さんに、なぜずっと空き家のままなのか聞いてみましたが、詳しくは知らないが、持ち主に色々な思惑があるのでは・・との事。
「もったいないよね」とも、おっしゃっていました。
うまくリノベーションして再活用したら、駅前でもあるので、街全体のイメージアップにもつながるはずだからです。

ここは、建物の魅力と立地も含め、つい立ち止まって見入ってしまいます。

先日、夜間にここを通った際、通行注意のコーンが置かれており、とうとう行政の管理下になったということか‥。取り壊される日も近いかもと、パシャパシャ写真を撮影していたところ、背後から呼び止められてビックリ!!

なんと、仲良しの職人さんと奥様でした。暗闇で空き家の写真を撮っている不審者だと思い、マークしていたところ、どうやら私だと分かり、向こうもビックリだったそう。こんな夜に不気味な空き家の写真を撮ってるなんて、怪しすぎるやろと、呆れられてしまいました。
建築好きは、ついつい家に近づきすぎてしまうので、気をつけないとと反省。

ダイヤの原石のような不動産との出会いの行程を、不定期なシリーズにしようと決めました!

素敵な出会いはもちろん、今回の物件のような空き家ミステリー、中古不動産の奥深い業界事情など、随時レポートしてまいります。