このはな

大阪の此花区は、高齢化が進み、空き家の目立つ梅香・四貫島エリアを舞台に、地元の不動産会社(政岡土地)と協働して、街の再活性化プロジェクトを2006年頃から展開している町です。
「夢を持った若者を応援する街 梅香・四貫島」というテーマを掲げて、アーティストやデザイナーなど創造的な活動を志している若者が集まる仕掛けづくりと、それらの活動が地域で連鎖し、街の魅力へと繋がり広がっていくよう環境づくり(場づくり)に取り組んでいます。
「此花アーツファーム」ウェブサイトより
http://konohana-artsfarm.net/

今回は、そのユニークな活動をご紹介します。

モトタバコヤ

「モトタバコヤ」は、本当に元たばこ屋だった建物をリノベーションしたシェアショップ兼イベントスペースです。(6月から常設カフェになりました。)隣の長屋部分は一日¥1,500で体験ステイが出来ます。

わたしたちのようなリフォーム屋では思いもつかない、ユニークかつセンスの良いリノベーションを見ることが出来ます。
地元で活躍している建築事務所NO ARCHITECTSとPOS建築観察設計研究所が手掛けています。

カフェ部分の真上にも四畳半ほどの和室があったはずなのですが、部屋をまるまる無くして吹抜けにしていました。「モトタバコヤ」の看板は、もともとあったたばこ屋の看板に木片をラフに切った文字を貼り付けているだけなのですが、この可愛さ。

什器は廃材を使った手作り。戦後住宅の魅力そのものには手を付けず、アーティストのセンスと少しのアイディアを加えると、こんなにも今の空気を帯びた建物に蘇るものなのだと感動します。