おかげさまで、当社も5年目を迎え、一流の企業との業務提携、リフォーム紹介サイトへの加盟など、より多くのお客様と出会えるよう枝葉を広げつつあります。

そんな折、資格を保有している社員の資格証明書を提携先に提示する必要があったり、近々受験する社員がいたりと、資格にまつわるいろいろなことがあったので、今回は資格をテーマにしようと思います。

電球マニア 照明コンサルタント

私が最初に取った資格が、照明コンサルタントでした。これは、照明関連の業務に携わる人のための通信教育で、比較的取得が簡単な資格です。
しかし、理系で難易度が高く、光の原理、メカニズムなど、興味がないとチンプンカンプンな内容だと思います。

今回、しまい込んでいた証明書をゴソゴソと掘り出したところ、取得したのは、なんと24年前!!
恐ろしい・・こんなに月日が経っていようとは‥。

 

24年前というと、LEDはまだ一般的でなかった頃です。
ランプの種類も多種多様で、電球ごとに接続方法や必要な部品が違い、照明計画も電気工事も、今よりずっと大変でした。現在は、ほぼ全部LEDなので、楽になりました。

こんなマニアックな資格を取ったのは、最初に入社した会社が照明メーカーだったからなのですが、取得した当時より、お客様の照明に対する関心が格段に高くなったので、名刺にこの資格を書いていると、すぐに照明のプロと認識してもらえ、今となってはコスパの良い資格だったと思います。

ちなみに、住宅において最も大切なのは照明だというのは、絶対に変わらない信念です。
良い住まいにおける、家具・カーテン・水回り設備等々は、当たり前に大切ですが、照明計画が悪い住宅に住んでいると、心が荒み、不幸になります。カルト口調ですが、本当です!
家を作るか、リフォームをする際は、全体の工事予算の中から、必ず照明のための予算も確保していただきたいと、日本中に向かって叫びたい。

照明コンサルタント↓ ↓
通信期間は約6ヶ月
Web解答コース ¥26,840(税込)
https://www.ieij.or.jp/educate/kiso.html

住宅系資格の王道 インテリアコーディネーター

建物を設計するのは建築士ですが、住宅の内部を考える職業は、以前は日本にはありませんでした。欧米では、インテリアは、建築と同等か、それ以上に重要視されます。インテリア・デコレーターという職業が、建築家とインテリアコーディネーターを兼任する職種として存在しています。

インテリアコーディネーターの資格試験制度は、1983年に始まりました。
現在では、民間資格で最も知名度があり、資格手当を支給する企業も多く、取得価値が高い資格となっています。
難易度は中程度と言われますが、相当に学習しないと合格できません。

フェミニズム的観点から見るインテリアコーディネーター

資格としての価値もさることながら、日本における建築業界の門戸が女性にも開かれるきっかけとなった点でも、インテリアコーディネーターという職種の確立が果たした役割は、大きかったと思います。

建設業は、男性中心の業界です。
しかし、実際に家に住まうのは女性も男性も同じ数だけいるわけで、生活感のない男性が設計する住宅の住みにくさが浮き彫りになると同時に、女性のリアルな生活感覚が反映された住まいへのニーズの高まりが、インテリアコーディネーターの需要を増やしました。

家庭で養ってきた体験を活かせる職業として、インテリアコーディネーターは女性就業の受け皿にもなってきました。
とは言え、インテリアコーディネーターが女性向きということではありません。性別ではなく、適性によるのは言うまでもありません。

長くなりましたが、インテリアコーディネーターは、リフォーム業の実務と学習内容の合致ポイントが多く、汎用性が高い資格です。出題範囲が広く、内装にとどまらず、建築に関する知識も問われます。実務にも役に立ち、お客様から見ても資格を持っているアドバイザーは、安心感があるでしょう。

もうすぐ、試験日です。受験される皆様の健闘を祈っています。

インテリアコーディネーター↓ ↓
https://www.interior.or.jp/examination-ic/

希代の政治家 田中角栄は、一級建築士でもありました。

日本で最初の一級建築士が、田中角栄だというのは意外に知られていません。
建築士法という法律が施行されたのが、昭和25年(1950年)。この法律により、建築物の設計、工事監理等を行う技術者の資格を定めて、その業務の適正をはかり、建築物の質の向上に寄与させることを目的とする法律です。

この法律を成立させたのが、のちに総理大臣になる田中角栄です。天才とも金満政治家とも言われ、評価が二分する希代の政治家ですが、難関中の難関である、一級建築士の試験を受験したわけはなく、発案者なので資格が授与されたのでしょうが、昭和の名だたる建築家を差し置き、誰よりも早く一級建築士になったのが、田中角栄だったというわけです。
この法律以前は、建築士の資格がなくても建築家になれました。町の大工さんでも、誰でも建物を建てられたのです。

照明とインテリアからキャリアを出発した私は、憧れの建築に進路の舵を切りたくて、2級建築士はどうしてもどうしても欲しい資格でした。しかし、社会人になってからの資格取得は茨の道。激務の中での受験は、体力的にも精神的にも本当に辛く、
「角栄よ、余計なことをしてくれたもんだ‥」
と、何度も思ったものです。

一級建築士、二級建築士、木造建築士↓ ↓
https://www.jaeic.or.jp/

資格は必要?

国語辞典によると、資格は、
「職業に従事するのに必要とされる公的な要件。また、一定の能力があることを認める公的な証明。試験合格や一定期間の実務経験などによって認定されることが多い。」と定義されています。

全ての職種にいえることですが、最も大切なのは実務経験と知識です。
リフォーム業は、医者のように免許がないとできない仕事ではないので、特定の資格は必要ありません。
それでも苦労して取得した資格は、取得するプロセスも含めて、経験と知識を補完してくれるものだと思います。

生涯学習の大切さも謳われる昨今、プロフェッショナルとしてさらなる高みを目指して、資格に挑戦してみてはいかがでしょうか。