トイレを、家中で一番長居したくなる空間に

トイレは極端に言えば、用を足すだけの場所なので、リフォームに予算をかけなくて良いと考える人も多いのではないでしょうか。
こちらのお住まいでも、現在の家に建て替える前からのトイレを再利用し、ウォシュレットだけ買い替えて使っていました。40年ほど前のトイレなので、現在一般的に普及している便器とウォシュレット一体型のトイレと違い、ウォシュレットを乗せると座高が高くなってしまい、座り心地も悪かったそうですが、長居する場所でないので、こんなものかと思って過ごしてこられたそうです。しかしこの度、水廻りを一式リフォームするにあたり、トイレも取り換えることになりました。

現状の室内は、床がフローリングでしたので、お掃除がしやすく、質感も良いタイルを提案しました。

既存のフローリングの上に、タイルを上貼りし、約1㎝ほどの段差が廊下側に出来るので、スロープ型の床見切り材を取り付けます。

LIXILのタンクレストイレ《サティスG》

トイレは、LIXILのサティスGを採用しました。サティスGの最大の魅力は、本体部が全て陶器で出来ているところです(※便座は別)。メーカー各社が、上級モデルのトイレを製造しており、そのほとんどが便器全体、もしくは部分的に樹脂を使用しています。これは、後々のメンテナンスのしやすさを考えての仕様なのですが、やはり陶器の便器はフォルムがシンプルで美しく、高級感が違います。デメリットは、重量がかなり重たいので、設備屋さんが運ぶのが大変なことぐらいでしょうか。機能面に関しても、お掃除、節水機能など、文句の付け所がありません。

サティスのコンセプトは「トイレを第二のリビングに」ということなので、座り心地は抜群です。
そして、カラーもインテリアに合わせて、4種類から選べます。こちらの事例は、標準色のホワイトですが、どれも感度の高い上品な色です。

トイレの照明計画

 

最後に、照明のワンポイントアドバイスを。
トイレという空間は、ゆったりとリラックスする場所なので、ダウンライトやシーリングのような天井取付型の照明は実はおススメではありません。上記のような壁付けで、光源も上向きの器具を選びました。壁紙が白いので、間接照明でも十分に全体が明るくなる上、真上からの光源より、落ち着いた雰囲気になります。『予想より高い工事となりましたが、予算をかけた甲斐があった』と、施主様にも大変喜んでいただきました。トイレ時間を、とっておきの瞑想タイムにしませんか。

□リフォーム金額
タンクレストイレ LIXIL サティスG 約¥295,000(定価¥415,000)
トイレ取替工事(撤去費含む) 約¥38,000
電気工事(器具撤去、配線やり替え、スイッチ・コンセント取替、ブラケット取付) 約¥45,000
タイル工事(床/ 材工共) 約¥55,000
クロス工事 約¥20,000
合計 約¥453,000